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2026.09.08
「FC琉球U-14 ポーランド短期留学 supported by アイムホーム」実施レポート

FC琉球は8月19日(水)、沖縄県北谷町の株式会社アイムホーム本社にて、「FC琉球U-14ポーランド短期留学プログラム」の活動報告会を開催いたしました。

今回の短期留学は、アイムホームが展開するグローバル教育支援プロジェクト「IMHOME OKINAWA」と連携した取り組みで、7月25日(土)~8月11日(火)までの間、ポーランド・ポズナンにあるプロクラブ「ヴァルタ・ポズナン」のU-15チームに選手3名とコーチ1名の計4名が練習参加しました。

留学期間中はトレーニング参加に留まらず、第二次世界大戦中にナチス・ドイツが建設したアウシュヴィッツ強制収容所などにも訪問し、平和学習を実施。多様な文化・価値観に触れることで、競技力だけでなく、人間力や国際感覚を養う機会となりました。

 

■ご挨拶:株式会社アイムホーム 熊﨑 俊介 常務取締役

アイホームは2009年に北谷で創業しました。よく「何の会社ですか?」と言われますが、我々は「暮らしの課題解決の会社」だと思っています。例えば土地活用のご提案や相続、住宅ローンなど、課題解決に取り組み、沖縄の暮らしを豊かにしようと考えています。

教育や経済格差、子どもの貧困問題、人材不足など、沖縄には多くの課題があります。その課題解決の1つの糸口が「教育支援」だと考えています。

沖縄は地理的にグローバルに接する機会に恵まれているにもかかわらず、なかなか実現していない印象です。教育支援の一環として、沖縄の子どもたちを対象にグローバル教育支援プロジェクト「IMHOME OKINAWA」を立ち上げました。

現在、沖縄在住の外国人のご家庭にショートステイする「まちなか留学」を公立学校の生徒約3000人に提供しています。沖縄には外国人がたくさんいらっしゃるという地理的特徴があるので、そういった優位性を生かしながら留学などを支援し、その先の起業などにもつなげ、沖縄の発展に貢献したいとの思いからプロジェクトを立ち上げました。また、沖縄出身の人気アーティスAwichさんが発足した留学プロジェクト「Know The World」への支援も行っています。

今回はこの一環として、FC琉球U-14の選手の皆さまに、ポーランドへのサッカー留学と平和学習も含めて、人間としても一回りも二回りも大きくなってほしいと思いを込めて実現しました。

 

■挨拶:琉球フットボールクラブ株式会社 川崎 龍吾 代表取締役社長

FC琉球U-14に所属する3選手と岩渕良太コーチが約2週間ポーランドに短期留学に行ってまいりました。ポーランド人の選手や指導者に囲まれた中、サッカーや生活面など沖縄と全く違う環境の中で沖縄の若者が海外で挑戦し、多くのことを学んで帰国したタイミングで、今回の活動報告の場をいただけた事を感謝しております。

FC琉球は沖縄唯一のJリーグ加盟クラブとしてトップチームは早期のJ2復帰、また沖縄初のJ1昇格を目指しているところです。そして、その中でもアカデミーの育成環境へ投資を進めていくことが、クラブの成長の源泉になると考えております。

沖縄は海に囲まれた島嶼県であり、地理的にも経済的にも体験格差が多い地域という事実もあります。そういった中で、アイムホーム様のご支援をいただきながら、アカデミーに所属する沖縄出身の選手たちが海外に直接飛び込み、海外での経験を沖縄に持ち帰って、成長していく環境を作りたいと思い、今年から海外育成プロジェクトという挑戦を始動しました。今後の選手たちの活躍やクラブの発展にぜひご期待をいただければと思います。

 


■留学報告:FC琉球アカデミー U-14コーチ 岩渕 良太

今回のプロジェクトでは、将来的にトップチームで活躍する選手の育成を目的としながら、選手個人の強みと課題について認識する機会となることを意識しました。さらに、異文化交流を通じて人間的な成長や経験値の向上を図りました。

FC琉球では近年4人の選手がトップ昇格を果たし、アカデミー出身選手がA代表や世代別の日本代表にも選ばれ始めたタイミングです。FC琉球アカデミーとしても、より世界を意識させる時期として非常に貴重な機会をいただけたと感謝しております。

遠征の概要は、移動を含めて7月25日から8月11日までの18日間、ポーランドの西部に位置する都市ポズナンのクラブチーム「ヴァルタ・ポズナン」に留学という形で練習参加しました。ポーランドの人口は日本の約4分の1で、公用語はポーランド語。一方、選手とのコミュニケーションはほとんど英語で、ジェスチャーを交えながら交流を図りました。

ヴァルタ・ポズナンはU-15チームですが、現時点では同い年の14歳の選手が多く、自分の力を測るには適切な環境で練習ができました。

 

ポーランドサッカーについてご紹介すると、リーグ構成は主にプロリーグが3部構成になっていて、ヴァルタ・ポズナンは実質2部のディビジョン1所属です。FIFAランキング(※2026年8月19日時点)は36位で、17位の日本よりは下にランクしております。ポーランドにはそれほどサッカー大国というイメージはないかもしれませんが、一方で個別のクラブをみると、Jリーグよりも高いレベルのチームが多い印象を感じました。

ヴァルタ・ポズナンは、ポーランド1部リーグの初期メンバーでもあった歴史のあるクラブで、国内リーグで2度優勝している古豪です。近年は2部と3部を行き来しているような状況が続いていますが、ディビジョン1に昨シーズン昇格。アカデミーはもちろん、女子チームや障がい者のサッカーチーム、ハンドボールチームもあり、総合スポーツクラブとして街に根付いています。その中でもアカデミーは、クラブのアイデンティティのような存在です。

 

トレーニングは、人工芝で練習する隣でトップチームが練習しているような環境で、トップチームの様子を間近で見られる所が刺激を受けました。滞在期間中は、最初の1週間で強化キャンプに参加し、後半はポズナン市内で練習や遠征での試合という流れが続きました。

ポーランドの選手は体が大きく、パワーで真っ向からぶつかっても勝てない相手が多かったです。ウォーミングアップの強度など、初日から大きく違いを感じました。アカデミーの世代にもフィジカルコーチが常駐し、日本では珍しい器具を使った筋トレも行いました。

練習はシンプルなものが多く、ウォーミングアップ後にすぐにゲームが始まるトレーニング構成だったことも非常に新鮮で、シンプルさの重要性を学びました。また、ポーランドの選手は少しでもシュートコースが出来たら打ってくる積極性があり、日本人選手との違いも印象的でした。

 

ポーランド国内で1~2位を争うチームとの練習試合では、留学に参加した備瀬や金城、伊波が連携して相手チームの守りを打開し、ゴールを決めるシーンがありました。細かいテクニックやトラップ、ショートパスの技術、守備のポジショニング、チームで連携して得点を奪う動きは日本人選手が優れており強みです。

ポーランド人選手の強みは、個の前へ進む意識やゴールが見えたらシュートを打つという点。こういった姿勢は見習う所ばかりで、結果にこだわり、個人をアピールする意思の強さが関係していると思いました。タックルの回数と質などの守備の強さも印象に残っています。主体性や自主性の重要性など、今回の留学で学んだことを選手たちにはさらに磨いてほしいと感じています。

 

指導面では、個性の尊重やフィジカル的な要素のインプット、主体性や自主性を促すような指導に注力をしていたのが印象的です。ポーランドのコーチ陣は、個性を尊重しており、性格を含めてチームの一員としての役割を与えていました。

 

今回の留学を経て、日本や沖縄でプレーしているだけでは味わうことのできないサッカー観を学ぶことができたと思います。実際のプレーの強さに戸惑いを感じながらも、そして言語が違う中でも選手たちが努力しながら力を発揮していたことが印象的です。FC琉球としても、世界で戦える選手を育成するという目標のもと、貴重な経験を得ることが出来たと思います。この留学経験をチームに還元し、トライアンドエラーを繰り返しながら自主性や主体性が根付くチームをつくってまいりたいと思います。

 

■選手コメント

金城里緒飛 選手

「街並みがすごく綺麗で、現地の人たちも温かく迎え入れてくれました。プレーやトレーニングでは、練習から数字にこだわり、シュートを積極的に狙うマインドを学びました。平和学習で訪れたアウシュヴィッツ強制収容所跡地は4時間見学し、強制収容された人の靴やカバンの数を見て、事前学習とは違う生々しさを感じました。今回の留学経験を通し、今後は誰からでも応援されるサッカー選手になりたいです。」

 

伊波志龍 選手

「海外の選手は体が大きくて、衝撃を受けました。日本ではあまりいかない球際なども、体を大きく使って守備をする面に違いがありました。平和学習では、沖縄戦の歴史を考えつつ、アウシュヴィッツ強制収容所跡地でガス室などを見学し、多くの人が殺された事実に愕然としました。近日中にクラブユースが始まるので、ポーランドでの学びを活かし、クラブユースや九州大会などでその経験を還元したいです。」

 

備瀬葵 選手

「沖縄では見られない道路に路面電車があり、日本とは全然違う景色も見れました。サッカー面では、日本ではチームとしてのサッカーが重視されますが、ポーランドでは一人の選手として何ができるかで評価される点に違いを感じました。ポーランドの選手たちはポジションに関係なく、ボール持ったら全員がゴールを狙っており、攻撃の意識が高かったです。特にフォワードではチームの誰よりも自分が点を決めるという意識の高さが見られたので、FC琉球での練習ではシュートをもっと意識していきたいと思いました。

また、アウシュヴィッツ強制収容所での見学を通して、自分たちが普段平和に生活できてるのが当たり前ではないことを感じ、戦争の悲惨さを伝えていきたいと感じました。今回、ポーランドに行って学んだシュートの意識や精度などの課題を解消できるように練習し、大事な場面で点を決められるような選手になりたいです。」

 


■ポーランド短期留学概要

FC琉球とアイムホームは、「サッカーを通じて沖縄の若者が世界を知り、挑戦し、成長する機会を創出する」という共通の理念のもと「海外育成プロジェクト」を推進しています。今回の短期留学では、選手たちは現地クラブのトレーニングに参加し、日本とは異なるプレースタイルや指導方法、多様な文化・価値観に触れることで、競技力だけでなく、人間力や国際感覚を養います。

また、今回のプログラムでは、ポーランド滞在中に第二次世界大戦下の歴史を今に伝えるアウシュビッツ強制収容所跡地を訪問し、平和学習を実施します。異なる国や地域が歩んできた歴史に触れ、それぞれの平和への願いを学ぶことは、世界を理解し、多様な価値観を尊重できる人材へ成長するための貴重な経験と考える機会を提供します。

 

■期間

2026年7月25日(土)~ 8月11日(火)

 

■参加者

・FC琉球U-14 所属選手3名(金城 里緒飛、伊波 志龍、備瀬 葵)

・岩渕良太 アカデミーコーチ

 

■主なプログラム

・ポーランドプロクラブ「ヴァルタ・ポズナン」のU-15チームへのトレーニング参加

・ポーランドトップリーグの試合観戦

・海外生活を通じた語学、異文化への理解

・アウシュビッツ訪問による平和学習 など

 

■留学先クラブ

ヴァルタ・ポズナン(ポーランド2部リーグ) 

Warta Poznań(ヴァルタ・ポズナン)は、1912年に創設されたポーランド屈指の伝統を誇るクラブであり、ポズナン市で最も歴史のあるスポーツクラブです。クラブカラーであるグリーンから「Zieloni(ジェロニ/The Greens)」の愛称で親しまれています。

第二次世界大戦前にはポーランドを代表する強豪クラブとして数多くのタイトルを獲得し、現在も育成をクラブの根幹に据えながら、多くの若手選手をトップチームへ輩出しています。2026/27シーズンはポーランド2部リーグ(I Liga)に所属しています。

同クラブは、「選手を獲得するクラブ」ではなく、「選手を育てるクラブ」であることをクラブアイデンティティとしています。100年以上続く育成文化を背景に、アカデミー出身選手がトップチームで活躍し、その後ポーランド国内外のクラブへステップアップすることを目標としています。クラブは競技力だけでなく、人間性やプロフェッショナルとしての姿勢も重視し、長期的な視点で選手育成を行っています。

 

■海外育成プロジェクトについて

FC琉球とアイムホームでは、「サッカー×留学」という新たな形で、沖縄の若者が世界へ羽ばたくための挑戦機会を創出する共同プロジェクトを立ち上げました。

 

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